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絵本の読み聞かせで認知機能低下抑制!!

9月27日(金)東京都中野区のなかのZERO小ホールにて東京都認知症シンポジウム 「認知症の予防をめざすからだづくり」がありました。

現在、認知症高齢者が462万人で予備軍を含めると800万人の方が認知症になる可能性があるというニュースがあり、認知症への関心が高まってきています。今回はその講演会の中で東京都健康長寿医療センター研究所副所長の高橋龍太郎氏の講演内容をまとめましたのでご報告します。

認知症になりやすい仕事、ボクサーやフットボール選手は頻繁に大脳に衝撃を受けるため、挫傷部位でアミロイドの沈着や老人斑がみられます。逆になりにくい仕事は、ロンドンのタクシー運転手です。彼らは、「ナレッジ」と呼ばれる過酷な試験を通らなくてはならない。それは、市内2万5千もの通りを覚えるなどの猛勉強が必要になります。そのため、ロンドンのタクシー運転手は海馬が発達し優れた空間認知機能・記憶を持ちます。認知症を発症する原因には、介入することが出来ない部分(遺伝・加齢・性差)もありますが、生活習慣・食事・運動・脳を使うことは介入することが出来る部分なので、これらを改善させていく必要があります。

【食事】 特に炭水化物の摂りすぎは危険(お菓子の食べ過ぎ)。野菜・果物(ビタミンC、E、βカロテン)、ワイン(ポリフェノール)、不飽和脂肪酸(DHA)はアルツハイマー病のリスクを低減させます。

【運動】 ストレス・うつ・加齢・ADHDなどで「認知行動の歪み」が生じても運動によって回復します。脳を鍛えるには運動しかありません。高校で授業開始前に運動すると成績が向上した、とハーバード大の研究で分かっています。運動することでアルツハイマー病のリスクが低減します。

【脳を使う】 「テレビを観る」「ラジオを聴く」「新聞を読む」「雑誌を読む」「トランプ、チェス、クロスワードパズル等のゲームをする」「博物館に行く」「ダンスをする」等の知的行動習慣が多いほど、アルツハイマー病のリスクは低減します。

認知症の予防としてこれから取り組む内容は「絵本の読み聞かせ」。絵本の読み聞かせが認知症の予防にかなりの効果があることが分かりました。人は人生の中で三度絵本を読む機会があります。子供の時・自分の子供に読み聞かせる時・高齢になった時です。現在シニア向けの絵本の出版部数が増えてきている。 落語の絵本も出ているほどです。

読み聞かせ一週間として、まず良い絵本を選び、吟味する。次に読む練習をする。その次は読み聞かせを子供たちへする実演。最後に反省会をする。これを繰り返すことで五感が刺激され、認知的予備力が高まるのです。絵本の読み聞かせとは高齢者の次世代の子供たちのための活動ができ、さらには楽しんで脳に良い活動。これからの社会や地域に広めていきたいプログラムなのです。

報告:インテグレーティブメディスン協会講師 加藤雄大